サッカーやっててあたりまえ・・・ワールドカップで日本が1次リーグ敗退して思ったこと
2014 FIFAワールドカップ、
日本の最後の望みをつなぐコロンビア戦が残念な結果に終わって
熱狂的なサッカーファンではない私もちょっとがっかりした。
スポーツで自国を応援する時に感じる一体感。
隣にはいないけど、きっと私のように
リビングルームで白熱している人たちと
一緒になってエールを送っているあの感じは、とても心地の良いものだ。
正直もうちょっと楽しみたかったなぁと思ってしまうけど、
他国の試合も、見ているとやっぱり楽しい。
今回のワールドカップ日本1次リーグ敗退については、
いろいろな人がネット上で
選手や監督、日本サッカー協会をダメだししたり、
スポーツだから仕方ない、よく頑張ったじゃないの!
とねぎらいの言葉を述べたりしてる。
サッカーに詳しい人たちの意見はおもしろい。
技術や戦略に関することが述べられていて、
選手の特徴やサッカーテクニックに疎い私は
「へ~、なるほどそうなのね。」と
皆さんの詳しい分析にただただ感心してしまう。
こんな私と同じくらいのぼんやりとしたテンションで
このワールドカップを見ている日本国民は多いと思う。
そんなテンションのくせにおこがましいのだけれど、
日本のサッカーが世界に比べてまだまだなのは
サッカーに対する「あたりまえ感」がないことや
勝ち負けへの「執着心」が低いことが
けっこう大きく影響しているのではないか、と、よく思うのだ。
私はブラジルに5か月住んでいたことがある。
そこで歯医者さんの1部屋を間借りして暮らしてたんだけど
食生活やらなんやらよりも一番驚いたのが、
サッカーが彼らの生活の一部だとういうこと。
のんびりした小さな町で、
人の歩くペースものんびり遅く、
日が暮れるあたりまで仕事して食事して寝る毎日。
そんな町の人たちも週末になると
地元サッカーリーグの試合に出たり
広場でボールをけりあったりするため
いそいそとサッカーボールを持って家を出ていく。
仕事も同じくらい頑張ったらいいやん・・・
なんて決して言ってはいけない。
そのくらいサッカーは大事なのだ。
大事なサッカーの試合がTVで放映される日は、
外に出ると人っ子一人いない。
外に出て、静まり返ったその不自然な光景に
最初は事件でもあったかと相当ビビったけど、
しばらくしてその理由が分かって、もっとビビった。
みんな仕事そっちのけで、テレビにかじりついて
試合を見てるから誰もいなかったのだ。
余談だけど、ブラジルでは「昼メロ」も異常な人気で、
ヒットしてる番組が放送される時間帯には
サッカーの時と同じく町から人が消えちゃう(笑)
これは一番のカルチャーショックだったかも。
(余談のまた余談だけど「昼メロ」って死語か・・)
私の居候していた歯医者さんの待合室にも、
家にテレビがない近所の人たちが
どやどやと集まってきてみんなで試合を見てた。
歯の診察どころではない。
えっ?!ちょっとあんたたち仕事どうしたの?
なんて決して言ってはいけない。
そんな野暮なことを言える雰囲気ではない。
なので仕方なく私も一緒に観戦しながら、
「OH!」とか「NO!」とか叫んでみたりして。
私のいた町で公園と呼ばれていた場所は
「広場」で、遊具も何もなかった。
子供たちは男女関係なくボールでサッカーをして遊んでいた。
サッカーが国民的スポーツだからそうなのか、
他にすることがないからそうなのかは分からない。
ただそのブラジルのちいさな町に限って言うと、
サッカーは「やっててあたりまえのスポーツ」で、
「仕事をほったらかして観戦するのがあたりまえのスポーツ」
に違いなかった。
もはやスポーツの域を超えている。
日本ではどうか。
プロ選手を目指してサッカーをする少年もいるが、
それ以外にもいろいろ選ぶ道に困らない。
野球、テニス、格闘技、水泳、ゴルフ、フィギュアスケート・・・
やろうと思えば、世界中のありとあらゆるスポーツを
子供のうちから経験できる。
ボール遊び以外の娯楽も数えきれないほどにある。
公園や小学校の校庭には必ず遊具があるし、
ゲーム機もほとんどの子供が所有している。
オプションが多いこととサッカーへの関心が低いことは
直接結びつかないかもしれないけど、日本では、
サッカーは「やっててあたりまえのスポーツ」ではない。
そもそも「やっててあたりまえのスポーツ」が
あること自体ブラジルってすごいと思う。
ブラジルでは、サッカーにまつわる殺人や自殺などの事件もよくある。
それだけサッカーの勝ち負けに対する執着心が強いのだろう。
日本のように試合に負けて、
「でもよく頑張った」
「また次のワールドカップに向けて頑張ろう」
「頑張った選手達にエールを送ろう」
と国民が言っているなんてブラジル人が見たら
びっくりするんじゃないかなぁ。
殺人までおきちゃうのは極端だけど、
「日本が負けるなんて!もうこの世の終わりだ!」
くらいのテンションで国民が応援してたら
選手たちももっともっとハングリーにやれるのでは。
何はともあれ、
日本が敗退した理由は山ほどあるし、
もうしばらくはワールドカップについて
色々な人が色々なことを好き勝手に言うだろう。
ワールドカップのハイライトをニュースで見ながら
ほ~、世界にはこんなすごい選手がいるのか~、
とぼんやり思うと同時に、
試合に負けて帰国する選手たちを、
「よくやったな!」
「またガンバローぜ!」
と暖かく迎え入れる国に生まれて
良かったなあと心の底から思うのだ。
帰国して飴投げつけられる国だってあるのにね。
by ウルトラエイト
日本のサッカーもレベルは上がりました。
しかし、ヨーロッパに比べると人気も技術も程遠いですね。
ヨーロッパの選手は貧困から立ち上がるのに対し、
日本選手は恵まれているからでしょう。
私は昔のアルゼンチンや西ドイツの素晴らしいプレーが大好きでした。
今後、良い形でサッカーが広まることを祈っています。
勝則木藤さん。
昔の試合おもしろそうですね、みてみたいです(*^_^*)
日本は確かに恵まれています。
ハングリー精神が根本的に他国と違うと感じます。
日本人にも良いところはたくさんありますから、
今後は日本らしいプレーで世界と渡り合っていけるようになっていく事を願っています。
「ウルトラエイト」さん、毎日お疲れ様です!ブラジルで大変良い経験をされて来たのですね。以前、「アルジェリア」の子供達がボロキレを丸めて作った、サッカーボールを蹴って遊んでいる場面をテレビで見た事があります。全員、裸足でした。「ウルトラエイト」さんが言う様に、ハングリーさが日本が強くなる元になるのではないでしょうか?あのメッシが、先日インタビューに応えていた言葉が忘れられません。チームを強くするため、自分を強くするためには、「謙虚さと、自己犠牲がなければならない。」と言っていました。日本人はこの心を充分に持っています。これから先を期待しています!
JI-JI さん。
お疲れさまです!
ブラジルではたくさん貴重な経験をしました。
彼らは「生きる」ということに関して貪欲です。
それなのに日本人よりもずっとストレスフリーで
人生を楽しんでいるように見えるのが印象的でした。
ハングリー精神は確かにスポーツに欠かせないですね。
「謙虚さと自己犠牲」の心、日本人は確かに持っていますね!
日本のサッカーは今後ますます発展していくでしょう。
楽しみですね。
ウルトラエイトさん、おはようございます。
わたしはサッカーのことはぜんぜん詳しくありませんが、ワールドカップ
開催中は、周りの方たちはその話題で盛り上がって、みんなで応援
していました。 残念ながら敗退してしまいましたが、選手のみなさん
も、サポーターのみなさんも心を一つにして応援しておられました。
みんなで力を合わせて行動することは、とてもいいことだと思います。
日本の社会でも、障がい者・健常者は関係なく、ともに協力し合える
環境になるといいですね。
ステキなお話をありがとうございました。